SHINYEI History #2 苦難の船出
神戸に生糸市場を開設するとの大望を抱いて誕生した神栄でしたが、神戸における生糸輸出は1888年(明治21年)に始まったものの、1890年(明治23年)以降に衰退することとなり、神栄にとって苦難のスタートとなりました。
厳しい環境の中、社業の伸長のためには生糸取引の本場である横浜への進出が不可欠との判断から、1893年(明治26年)6月に商号を「神榮株式会社」と改めるとともに、横浜支店を開設しました。
神戸本店での生糸取扱いが伸び悩んだのとは対照的に、横浜支店では順調に取扱量を伸ばしていき、創業当初の神栄を支えることとなりました。
一方、1890年(明治23年)に制定された旧商法の一部が1893年(明治26年)7月1日に施行されることとなり、定款を改める必要が生じました。
この時の定款変更が農商務大臣から認可されたのが10月14日であり、この1893年(明治26年)10月14日が、現在の神栄の会社登記簿にも会社成立年月日として記録されています。
また、旧商法に合わせて営業年度を定める必要があり、1893年(明治26年)7月1日から始まる1年を第1期とすることになりました。
ちなみに、その後、6か月を1期とした時期があったことや、期末日の変更もあり、現在進行中の2022年4月から2023年3月までの1年は、第155期となっています。
定款変更願と認可書 |
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