神栄が取扱う鋳物製品について~ベトナム工場紹介~

物資関連

こんにちは!神栄物資事業の鋳物担当です。
今回は「ベトナムローカル協力工場について最新情報」をご紹介します!

はじめに

今回取り上げる協力工場(以下K社)は、2015年創立の若い会社で、ステンレスのロストワックスを主力としています。ベトナムにおいてステンレスのロストワックスは台湾資本の工場が得意とされてきましたが、近年ではベトナムの若いパワーで品質の良いステンレスのロストワックス製品を作る会社も増えてきています。

そして、今回、日本のお客様にご採用いただくことになりました!

ロストワックス鋳造のプロセス

まずはロストワックス鋳造の基本的なプロセスをお話します。ロストワックス鋳造は、蝋で作った原型をもとに金属の形状を精密につくり出す技術です。大まかには以下の手順で進められます。

1. 最初に、蝋で製品の原型を作ります。この蝋の原型が後々の金属製品の形状を決定づけます。
2. 作られた蝋の原型の周りに、石膏やセラミックスなどを塗り重ねて型(鋳型)を作ります。
3. 鋳型を加熱し、内部の蝋を溶かして取り出します(これが「ロスト(喪失)ワックス(蝋)」の名の由来です)。
4. その後、金属を溶かして鋳型の中に流し込み、冷却・固化させます。
5. 最後に、鋳型を破壊して金属製品を取り出します。

この一連の工程により、非常に複雑な形状でも、精密かつ高品質な製品を生産することが可能になるのです。

ロストワックス鋳造の強みと利点

ロストワックス鋳造法は、一体型で複雑な形状の製品を製造する際に非常に有効です。例えば、航空機のタービンブレードや医療用の人工関節など、精度が要求される製品には欠かせない技術です。
その最大の特長は、他の鋳造法に比べて非常に高い精度が得られること。初回から複雑な形状や繊細なディテールを再現することができます。また、余計な後加工が少ないため、製造コストを削減することも可能です。
さらに、ロストワックス鋳造法は多様な材料に対応可能で、鉄、非鉄金属、合金など、幅広い材料で製品を作ることができます。

製造から出荷まで

当社協力工場のK社でロストワックス鋳物を生産する場合、製品をホーチミン近郊にあるK社からハノイ地区の機械加工会社B社に運び、機械加工と当社スタッフによる最終出荷検査をした後、出荷いたします。

当社の日本への定期便に相乗りさせることにより、小ロット対応を実現いたしました。

K社の概要

所在地 :ベトナム ホーチミン近郊
対応素材:SCS13、14・SCSすべて
生産製品:バルブ、オートバイ、車載関係、ドア、家具、メカニカルパーツ(パンプ)等
ISO :ISO9001 2015VERSION
従業員数:75名

おわりに

昨今の鋳物の製造に不可欠なこの技術は、我々の生活を支える多くの製品を生み出しています。その精度と柔軟性は、新たな製品開発や技術進歩にも寄与しており、今後もその可能性は広がることでしょう。

第三国での生産はノウハウがなければ安定した成果を生むことができません。頻繁に現地へ足を運び、0から信頼関係を築いてきた神栄だからこそ、チャイナプラスワンが強みとなりました。
今回のご紹介が、ステンレスのロストワックス製品で、海外調達をお考えのお客様のお役に立てる情報になれば幸いです。

お見積だけでも大歓迎ですので、是非、ご連絡ください。
お待ちしております!

 


 

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